お釣りはいいです

例えばタクシーでお金を払うとき、「2,810円になります」と言われたとします。

そんなとき、すっと3,000円を出して、「お釣りはいいです」って言ったら、ちょっとかっこ良くないですか?私もそういうのに憧れた時期がありました。大きくなったらそんな大人になろうと昔は思ってました。

ただ、十分大人になった今の自分を見てみると、「お釣りはいいです」なんて言葉は、余程のことがない限り口にしません。

日本にはチップを払う習慣なんてないんだから、とか、お釣りをもらわなかったら運転手さんも後で売上の計算が合わなくてかえって面倒だから、とか、子供のお年玉じゃないんだから目上の人に小銭をあげるなんてかえって失礼でしょ、とか、まあ理屈は色々あるのですが、要するに190円がもったいないからだったりします(笑)

まあそんな私でも、お酒をたくさん飲んで気が大きくなっているときに、非常に気のいい運転手さんに当たったりしたら、三年に一回くらいはお釣りを受け取らないこともあります。

そんなときに思うのは、もしかしてお釣りを貰わない行為というのは、お釣り最適化の究極の形なのではないのか、ということです。

払いやすい値段、払いにくい値段のページなどで示したように、支払い金額が1,000円であれば当然小銭のお釣りはありません。お釣りを貰わない行為というのは、無理やり支払い金額を1,000円にしているわけで、お釣りを減らす一番てっとり早い手段だったりします。

もし、すべての支払いにおいて「お釣りはいいです」と言う勇気が私にあれば、お釣りを貰うこと自体がなくなりますので、お釣り最適化なんていう七面倒くさいことは考えなくてもいいのです。それどころか、一生小銭を扱う必要はありませんから、小銭入れなんてものは必要なくなるのです。札入れだけを持って、悠々自適な1,000円単位の生活が出来るのです。

ということで、なかなか魅力的な「お釣りはいいです」という言葉なのですが、もちろん重大な欠点があります。それは必要以上に多くのお金を払ってしまうこと。当たり前ですね。これさえ我慢できる経済力が身につけば、ちまちまとしたお釣り計算とはおさらばです。いつの日か、そんな生活を手に入れたいものです。